新潟・木曽がむしゃら釣行記その8

「木曽講座OLM」前編


釣行日:2000年6月3日(土)〜4日(日)
天気:雨&晴れ
水温:不明




「明日は木曽講座OLM」

(承前)

早朝5時から夕方7時半までの延々14時間半に及ぶような大釣行は久しぶりだった。心地よい疲れが身体を包む。今日の釣行は極めて満足のいく内容だった。

ほとんど暗くなったころようやく車に戻り、手早く着替えをすませ、近くの温泉へ汗を流しに向かう。

午後8時を過ぎたばかりだというのにお客さんは一人もいなかった。おもわず広い湯船でひと泳ぎするオバカな私。やっぱり子供みたいな奴だ。

さっぱりした後、メシでも喰おうかと思ったら19号線沿いにはなんの店もない。仕方がないので結局コンビニで弁当を仕入れることにした。

再び山中に戻り、Rさんの到着を待つと5分もしないうちにRさん到着。小一時間ほど話をしたがさすがに眠気を催してきた。もう今日の釣行で釣欲はほとんど満たされたので、明日はゆっくり起きることにして就寝。

夜中の3時頃、隣で車のドアの閉まる音、それと誰かの話し声。「うるさいなー」と思って外をみれば、なんと、野村さん、わたるさん、鵜住居さんがOLM参加の為にもう到着していた。早く来るとは聞いていたが早すぎ〜。

とりあえず外へ出て挨拶。そこへ式部さん登場。それからまた30分ほど立ち話をしたが、さすがに眠気に勝てず私は再び車のベッドへ潜り込んだ。

「よく寝た、よく寝た」

だれかが車の窓を叩いている。ちぇるぃさんだ。あたりはすっかり明るくなっていた。もうすぐ8時である。

いや、しっかりと寝た。起きあがろうとすると足の腿が筋肉痛で悲鳴を上げた。

鵜住居さん、式部さん、渡さんは、結局寝ないで、4時頃に釣りに出発したとのこと。私はもう今日は釣りをしなくてもいい気分ではあったが、とりあえず、ちぇるぃさん、野村さん、Rさんと4人ですぐそばの支流の沢に入ることにする。

しかし、30分ほど歩いて沢に入った途端に雨。昨日と打って変わったお天気だ。風もあり肌寒い。しかたがないので橋の下で雨宿り。しのつく雨が木々の葉を揺らしその雨の強さを教えてくれる。これで濁りが入ればアウトだ。

30分ほどで雨が止み、遡行開始。幸運にも水に濁りも入っていない。 ただ、4人で入るには小さすぎる沢で少々窮屈だ。ほどなくRさんが良型のヤマトイワナを引き出した。いいなぁ。

雨が再び激しくなってきた。2度ほど反応はあったが釣れそうな予感は全然ない。やはり昨日の釣行で集中力を使い果たしたと見えて、どうも緊張感がない。

雨も降っていることだし30分くらいで切り上げることにした。

竿を仕舞った場所の目の前に100mほどのガレ場がそそり立っており、はるか上に林道が見える。筋肉痛で沢を下る苦痛を考えればここを登った方が遙かに楽だ。われわれは無謀にもここを直登することにした。

下の方は伐採した木々が足場を作ってくれているので比較的楽ではあったが、中間から上は石がむき出しのガレ場で、三点確保でやっと登れるようなところだ。浮き石だらけでちょっと力を入れ間違えれば落石の危険がおおきい。

こういうところはトップで登るのが一番安全なのよ。上から石が落ちてこないからね。自己中な私は迷うことなくトップを切って登りはじめた。(^^;; あはは〜 冗談、冗談。ちゃんとルートを読みながら、足下と後続者に細心の注意を払って登ったのは言うまでもないことだ。(信じて〜。)

ようやく登り切り林道に出たときに材木を切り出してソロソロと山を下るトラックと出会った。運転手のオジサンにこの林道が間違いなく目的地に通じていることを確認し、一安心。全員登ってくるのを待ってボチボチと下ることにした。

小一時間後、ようやく車について着替えを済ませる。雨が降るとは思わなかったため雨具を持っていかなかったから完全にずぶ濡れだ。車の中はまたまた物干し場と化してしまった。(^^;;


木曽講座OLM会場

「いざOLM会場へ!」

さて、OLMの会場へ移動のため車でしばらく走る。OLM会場にはお昼頃についた。雨は完全に上がっている。幹事の山男魚さんや白瀧さん、初めてお目に掛かるクロさんがすでに到着していた。

早出で釣りに行った三人組ももう戻っていて、なにやらアヤシイ天ぷら屋を開業していた。ネタは行者ニンニクとカンゾウと藤の花しかないと言う。まるで仙人が好むような天ぷら屋だ。

私は腹が減っていた。とにかく、無性に動物性のタンパク質が喰いたかった。我々4人はとりあえず昼食と風呂へ向かうことにして、一旦OLM会場をあとにした。

風呂は昨日とは違い木曽の秘湯と呼ばれるところ。だからして貸し切り状態ではあったけど泳ぐほど大きくはない。ちょっとがっかり。(^^;;

しかし茶褐色に濁っているお湯は芯からあたたまる。昨日酷使した足を今日も渓流シューズで虐めたので、足の小指にマメができ掛かっていた。念入りに温めて風呂上がりにバンドエイドで保護しておいた。

風呂上がりにどこにでもあるマッサージイスを試しに使ってみた。年寄りのオモチャだと思っていたが、なんとこれが実に気持ちがいい。年をとった証拠だろうか。(まだ42歳なのにぃ)

さて次は食事。ここんとこ何食か、ずっとコンビニのおにぎりか弁当だった。何かまともな物が喰いたい。ところが昨夜もそうだったが、食い物屋が少ない。あちこち走り回った挙げ句、ある町中の某駅前の某食堂に入った。

時間がお昼を過ぎていたので「ご飯物は売り切れてないがラーメンならある」という。仕方がないのでみんなでラーメンを頼む。

久しぶりに温かいまともな食事である。実に美味かった。


かなりキてる参加者一覧(渡氏撮影)
「やっぱこいつら変だぜ(^^;」

OLM会場に着くと、これまた始めてお目に掛かる中谷さん、MATUさんも来ていた。ひとまずご挨拶。

あのあやしい天ぷら屋はまだやっていた。今度は鮎の天ぷらを出すという。一つゴチになったがこれはうまかった!なんともいえないあやしさはどうしても払拭は出来ないが、想像以上の美味さ。唇をやけどしながら頭から丸ごと喰ってしまった。

その隣にはこれまたアヤシイ焼鳥屋「鳥紫」があって、大将の○部さんが炭火でジュージュー言わせている。

とにかくちょっと見は実にアヤシイ集団で、ワタシだったら半径20m以内には絶対に近づきたくない。


あまり公開したくない写真^^;)(渡氏撮影)
しかし、その怪しさは、1Qさんが到着するころ最高潮を迎える。ちょっと見のあやしさではなく、本当にアヤシイ集団であったことがこの場に及んでついに発覚するのである。

実は、遅れて到着した1Qさんが馬肉の塊を持ち出して馬刺を切りだしたのであるが、それが合図となった。馬肉を切っているナイフを見た参加者の目つきが瞬間的に変わった。それまでお喋りに興じていた参加者間に一瞬の静寂がおき、皆はあっという間に一斉に自分の車に飛んでいった。

戻ってきたと思ったら、みんな手に手に自分の大切な刃物を抱えてきているではないか。みんなの目が据わっていてなんとなく恐い。とくにクロさんは本職の目をしている。

いやぁ、ここから一大刃物自慢大会となった。

出てくるは、出てくるは。剣鉈あり、ナガサあり、洋ものあり。勿論ワタシの愛鉈「天翼」も出品したけど〜。(^^;; 

ん〜、しかしあれだけの刃物が集められたのは、秀吉の刀狩り以来かも知れない。(うっそぴょん) なんせ、参加者の人数より刃物の本数の方が多いくらいだったもの。

ここに警察が踏み込んだら銃刀法違反で間違いなくつかまりそうなすんげーナイフまであった。思わずバスジャック用かと思ったりして(^^;;

みんな好きなんだねぇ。(人のことは言えないけど)

「静かに夜は更けて」

ひとしきり刃物の話で盛り上がり、皆が満足した頃、1Qさんの豚汁が振る舞われた。馬刺は鵜住居さん特製の行者ニンニク醤油でいただく。どちらもバカうま。

しまいには95%というアルコールまででてきて、宴の異様さを増していった。


幽玄の光の中で(白瀧氏撮影)



団居(まどい)は尽きねど夜は静かに更けていく。皆の心が落ち着いてきた頃、星空の茶会は始まった。

私が茶碗と茶筅を準備すると、自然に回りに輪が出来た。すばらしい。

実は、このお茶を服むために輪を作るというのが茶の湯の原点と言っても過言ではない。難しく言えば能やお茶の世界で言う「一座建立」。簡単に言えば、みんなでお茶を飲みながら愉快な時間を共有しようと言う文化である。

なんだかんだ言ってもみんな日本人なんだね。知らず知らずのうちに茶の心を体現しているのだから。

一服、また一服とお茶が振る舞われる。皆、神妙な面もちで飲み干す。酔いに火照った身体には良い清涼剤になるはずだ。

皆がお茶を飲み終えた頃、今日の宴のお開きの時間が近づいてきた。楽しいひとときを過ごすことが出来た。はるばる木曽までやって来てよかった。大きな満足感、充足感を感じる。

一人又一人と明日の釣果を夢見て寝床へ入っていった。

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