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渓流には二つの華があります。一つは、ブナのあの燃えるような新緑です。 そしてもう一つは、渓流の岸辺や、点石の上に張った苔の上などに咲く山野草では ないでしょうか。ブナの新緑は、一番春を感じさせるものですが、そのブナの間 を流れる渓流に咲く花も風情があって良いものです。 ![]() 渓流に咲く花というとまず最初に思い浮かべる のが大文字草と、梅鉢草である。 この二つは、山野草の愛好家によって多くの人 に栽培されている。また品種も改良されて多 くの変種や、亜種が生まれている。しかし私は、 自然のままの方が好きである。 タイトルが、渓流の山野草と言うことなので渓 流近くに咲く花についてもう少し書いてみよう。 <写真:大文字草と梅鉢草> ここ山形の岩魚の住む渓流シーズンは、4月頃から始まると私は思っている。 昨年から解禁が一月早まって3月からとなったが、小生はまだ3月中に入渓したこ とはない。3月中に釣れないことはないのだろうが、やはり4月過ぎからが本番 と考えている。 釣り人にとっては、待ちに待ったシーズンインであるが、近年は、解禁日をほとん ど意識をしなくなったがこれは、岩魚はいつでも釣れるという自負があるからでま た天気の悪い日に入渓したくないというのも一つの理由でもある。 ![]() さて話を本題に戻そう。 シーズン当初にまず目に付く山野草といえば フキノトウかな。そして暖かい湧き水のあ るところには水芭蕉、座禅草が咲き始める。 フキノトウは、山菜として食されているが、 鉢植えにすると結構おもしろいものができる ので一鉢は欲しい山野草である。あとの二 つは、根が大きいので鉢植えには向かないが 庭に池があるのだったら池の縁などに植える と良い。 5月にはいると、渓流は、かなりにぎやかになってきます。 二輪草、大葉黄スミレ、しょうじょうばかま、白根葵、沢わさび、そして日当た りの良い雑木林やその林縁には、カタバミの薄紫色が目に飛び込んできます。 また、碇草や、さんかよう、エンレイ草、のび根千鳥もこの時期、可憐な花を見 ることができます。 もう10年前のことになりますが、とある渓流で、白根葵と沢わさびの群落を見 つけました。そのときその中の2〜3株を採種してきましたが、次のシーズン その群落を写真に収めようと行ったところほとんど掘り尽くされていました。 そのころから山野草のブームでその需要は高かったとは思うのだが、このモラル の低さに唖然としたものでした。 以来、私は、山取りは、極力しないようにしている。めづらしいものがあったと きは、その中のほんの一部だけを戴いてくるようにして自然での繁殖の妨げにな らないようにと気を使っているところですが、現在は、できる限り種をまいて増 やすことにしています。先ほどの白根葵は、種をまいて4年目で花を付けまし たが、株も殖え、愛好者に分けてあげ喜ばれています。 話が横道にそれましたが、本題に戻しましょう。 渓流は、冬の期間深い雪に埋まります。そうした環境から春の雪解けを待ち雪 の解けたところから春がやってくるのです。その観点から私の場合比較的雪の 少ない奥羽山系から始まります。6月初旬までは、奥羽山系を主体に釣りその 後は、月山や朝日山系に移ります。山野草の場合も雪の少ないところは早くか ら咲き、雪の多いところでは当然遅くなります。 ということで、6月に入っても5月初旬に見た花を見ることができます。 ![]() 月山系では、6月中旬から7月にかけリュウキン ンカという花が見られますが、この花は、湿地生 の植物のようで渓流のそばの湧き水があるような 粘土質のところに生えているようですが、黄金色 に近い黄色が鮮やかです。 それから、唐松草や紅葉唐松草は7月頃に、咲き ますが、あまり目立たないのですが、好きな花の 一つです。 それから多摩川ホトトギスという花がありますが、この花は、家の鉢では、7月 頃毎年咲いてくれるのですが渓流で咲いているのをあまり見たことがありません。 8月にはいると当初もうしましたように梅鉢草から始まり、大文字草の世界に入 ります。その他にも、渓流近くに咲く花は色々とありますが、いずれも野の花 にふさわしい可憐な姿を、見せてくれます。 山野草に熱中しはじめた頃などは、岸辺の花に気を取られて釣りに熱中できない などということがありましたが、最近ではそんなこともなくなりました。 ブナ林の中を流れる渓流は、自然が豊かです。四季折々の風情を楽しみながら そんな自然を愛でながら岩魚と遊び、そして渓流の森の豊かな恵みに感謝しなが らこれからも釣りと山野草を通じて自然と関わっていきたい。そんなことを思 いながら釣りを楽しんでいる昨今です。
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